家を買うときにまずやることとは?家を買う流れや最初に決めるべきポイント
家を買うと決めたらやるべきことがたくさんあり、失敗しないためにはポイントを押さえることが重要です。この記事では満足いく家の購入のために、まずやる...
「中古物件は古そうでイヤだ」というマイナスイメージを抱いている方も多いでしょう。
しかし、中古物件と新築物件を比較すると、中古物件にもメリットはあります。
不動産の購入を検討する際には、メリット・デメリットまで把握することが大切です。購入後に後悔しないためにも注意点やポイントを押さえておきましょう。
この記事では、中古物件のメリット・デメリットに触れながら、購入前・購入時・購入後の注意点まで詳しく解説します。
目次
中古物件は、価格の安さという魅力がある反面、築年数の古さからくるデメリットもいくつかあります。
中古物件を検討する際には、メリット・デメリット両方を理解しておくことが大切です。
ここでは、中古物件のメリット・デメリットを解説します。
メリット | デメリット |
---|---|
・価格が安い ・選択肢が広まる ・リフォームやリノベーションが自由にできる | ・修繕費がかかる可能性がある ・最新の耐震基準を満たしていない可能性がある |
それぞれ詳しくみていきましょう。
中古物件の大きな魅力は、新築物件に比べて価格が安いという点です。
住宅金融支援機構の「フラット35利用者調査2023年度」による中古物件・新築物件の価格は以下のようになっています。
土地付注文住宅に比べ中古戸建は約半分の価格で購入できることが分かります。
土地の価格は経年劣化で減少しないため、同じ面積・条件であれば新築も中古も変わりません。
しかし、建物は経年劣化により資産価値が減少するため、価格も下がります。
そのため、基本的に同じ立地・条件であれば、築年数が経過し建物の価値が下がっている中古物件の方が価格は安くなるのです。
新築で条件の良い土地を探すとなると、すでに建物が建っているケースは珍しくないでしょう。
さらに、条件の良い立地は土地代も高くなってくるため、新築では予算オーバーになるおそれもあります。
その点、中古物件であれば、希望のエリアで物件が売りに出されていれば、立地の希望を叶えることが可能です。
立地が良くても中古であれば建物価格を抑えられるので、予算内に収めやすくなるというメリットもあります。
また、同じ予算で家を探す場合、中古の方が敷地や建物面積が広くなるケースが多いものです。
中古物件まで選択肢に入れることで、予算内でも家の選択肢が増え希望の家に出会いやすくなるでしょう。
中古物件は購入費用を抑えやすいため、浮いた分をリフォーム・リノベーションに回すことが可能です。
新築注文住宅は、自分の好きな間取りを作り上げられるという魅力がある反面、費用が高額になってきます。
中古住宅では間取りを一から作ることはできませんが、リフォーム・リノベーションで自分の好きに作りかえることが可能です。
国土交通省の「令和4年度住宅市場動向調査」によると、リフォーム資金の平均は206万円という結果が出ています。参照:https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001610299.pdf
先述した土地付注文住宅が4,903万円、中古戸建が2,536万円という結果でみると、中古戸建を購入してリフォームしたとしても、注文住宅よりも大幅にコストを抑えられるといえるでしょう。
中古物件をリフォーム・リノベーションすれば、新築同様にきれいな状態にもできます。
中古物件の良さを活かしつつリフォームすることで、新築にはない味わいを出したり自分好みに演出したりもできるでしょう。
費用を抑えつつ自分の好きな家に住みたいという方は、中古物件がおすすめです。
中古物件の状態によっては、住むために修繕が必要なケースも少なくありません。
築浅の物件であっても築年数が進み、さらに人が住んでいたことも加わるため、新築に比べてどうしても老朽化は進んでいます。
とくに、築年数が古い物件の場合、水回りなど大幅な修繕が必要となり費用が高額になる恐れもあるので注意しましょう。
仮に、築年数が浅く、すぐに修繕が必要ない場合でも、築年数が進んでいることには変わりないため、新築よりも早い段階で修繕が必要になってくるものです。
中古物件を購入する際には、購入前に建物の状態をしっかり確認し、修繕が必要かまで判断して資金計画を立てるようにしましょう。
現行の耐震基準は、1981年6月1日から適用されている新耐震基準です。
新耐震基準は、さらに2000年に内容が厳しくされており「2000年基準」とも呼ばれています。
一方、1981年5月31日以前の建築確認の場合は、旧耐震基準が適用されています。
旧耐震基準で建築されているからといって違法に該当するわけではなく、地震によってすぐに倒壊するというわけではありません。
しかし、旧耐震基準の建物は新耐震基準に比べれば倒壊のリスクは高くなります。
また、新耐震基準の建物であっても2000年基準に比べるとリスクは高くなる恐れがあります。
ただし、旧耐震基準であっても耐震補強などで現行の耐震基準を満たしているケースもあるものです。
中古物件の購入を検討する際には、どの耐震基準が適用されているか・耐震補強の履歴は同課まで確認するようにしましょう。
中古物件を購入する際には、以下のようなことを確認・注意するようにしましょう。
先述のとおり、築年数によって適用されている耐震基準が以下のように異なります。
購入を検討する際には、事前に適用されている耐震基準と耐震補強履歴まで確認するようにしましょう。
再建築不可物件とは、すでに建っている建物を解体すると、新しい建物を建築できない土地のことです。
建築基準法は適宜改正されており、改正前に建築されている場合、現行の建築基準を満たせずに再建築不可になってしまうケースがあります。
再建築不可になってしまう理由にはいくつかありますが、代表的な例が接道義務を満たせないケースです。
建築基準法では建物を建築するためには「幅4mの道路に土地が2m以上接している」必要があります。
しかし、接道義務ができる前の道路は幅4mに満たないものも少なくありません。
また、旗竿地のように間口が狭いケースでも2m以上接しておらず、再建築不可になる土地も多いのです。
再建築不可物件に該当する場合、建物を解体すると新築できないので購入後の活用が難しくなります。
とくに、築年数が古い物件の場合は再建築不可に該当する可能性も高くなるので、事前に確認するようにしましょう。
なお、再建築不可物件は、新築はできませんが建築申請が不要なリフォームは可能です。
中古物件を購入する際は、土地の「境界線」と「抵当権」は必ず確認するようにしましょう。
境界線があいまいなまま購入してしまうと、購入後の隣地の所有者とトラブルになりかねません。
田舎の土地では、境界線が明確になっていないケースも少なくないので注意しましょう。
抵当権が付いたままの状態では、いつ差し押さえにあうかという不安を抱えながら暮らすことになります。
基本的には、中古物件の売主は売却時に抵当権の抹消を行うため、購入時には抵当権は抹消されているはずですが、売主が約束通り抹消していないケースもゼロではありません。
抵当権については登記簿に記載されているので、事前に確認するようにしましょう。
他にも登記簿では、借地権などその土地に設定されている権利が確認できます。
どのような権利が設定されている土地なのかを事前に把握しておくことで、後々のトラブルを防ぎやすくなるでしょう。
中古物件は費用を抑えて購入しやすいですが、物件価格以外にも費用は必要になるため、トータルの費用を事前に把握しておくことが大切です。
ここでは、中古物件購入時に発生する費用とその注意点を解説します。
中古物件を不動産会社の仲介で購入する場合、不動産会社の仲介手数料が発生します。
仲介手数料の上限は法律で以下のように定められています。
購入額400万円超えの場合:購入価格×3%+6万円+消費税
例えば、2,000万円で購入した場合の仲介手数料の上限は66万円(税抜)です。
仲介手数料は、購入時にかかる費用の中でも高額になってきます。
また、住宅ローンによっては組み入れられないケースもあるので、事前に支払タイミング・額を確認し資金計画を立てておくようにしましょう。
中古物件では購入後にリフォーム費用がかかるケースが多いものです。
リフォーム規模が大きくなると費用も数百万円かかってくるので、リフォーム費用まで含めて資金計画を立てるようにしましょう。
また、中古物件の間取りや構造によっては希望のリフォームができないケースもあります。
事前に、不動産会社やリフォーム会社などにリフォーム可能かどうかまで確認することが大切です。
購入時には、以下のような税金も必要です。
印紙税は、売買契約書にかかる税金です。
記載金額(購入額)に応じて1~10万円ほどで課税されるので注意しましょう。
また、不動産を所有する際には、不動産取得税と所有権を買主に変更する所有権移転登記の登録免許税も必要です。
さらに、住宅ローンを組んで購入する場合は、抵当権設定登記も必要になります。
それぞれの税額は以下の通りです。
税金の種類 | 税率※ |
---|---|
不動産取得税 | 不動産評価額×4%※ |
所有権移転登記 | 不動産評価額×2%※ |
抵当権設定登記 | 借入額×0.4%※ |
例えば、3,000万円の中古物件を2,500万円の住宅ローンを組んで購入した場合の税額は以下のようになります。
この場合、合計で190万円の納税が必要になってくるのです。
かかる税金についても事前に資金計画を立てておくようにしましょう。
中古物件を購入してリフォーム・リノベーションを検討しているなら、以下の点は注意が必要です。
中古物件では、見た目はきれいでも構造が劣化しているケースは少なくありません。
目に見える部分だけでなく、床下や壁の中などを専門家に見てもらい問題ないかを確認するようにしましょう。
また、中古物件の構造によってはリフォームに制限がかかるケースがあります。
とくに、間取りの変更のように大規模なリフォームを検討している場合は、リフォームできる構造かどうかは確認することが大切です。
構造や立地によってリフォーム・リノベーションの自由度は変わってくるため、自分の希望のリノベーションができる物件かは重要になってきます。
構造が適していない物件では、壁が取り外せないなどで自分の希望のリノベーションができない可能性があるのです。
事前に不動産会社にリフォーム・リノベーションの希望を伝えて、叶えられる物件かを確認するようにしましょう。
自治体によってはリフォーム・リノベーション費用に対して補助金を設けていることもあります。
とくに、空き家を購入する場合は補助金を活用できる可能性が高くなるでしょう。
補助金の有無や適用条件・補助額は自治体によっても異なるので、自治体ホームページや窓口で適用できるものがないか確認することをおすすめします。
中古物件は購入してからも注意が必要です。
ここでは、購入後の注意点とアフターケアとして以下の2つを解説します。
中古にかぎらず家は購入後の適切なメンテナンスを施すことで、長く生活できるようになるものです。
例えば、外壁や屋根は10~20年ごとに塗り替えや張替えが必要になります。
水回りなどの設備も、交換時期が決まっているものも多いでしょう。
中古物件の場合、前回のメンテナンスの時期や内容を確認しておくことも大切です。
メンテナンスにはある程度の費用も掛かってくるため、実施時期などをもとに資金計画も立てておくとよいでしょう。
中古物件購入後に隣接地とトラブルになったからといって、容易に引越しできるわけではありません。
トラブルを抱えながら生活し続けるのは大きなストレスにもなってくるでしょう。
中古物件でよくあるトラブルが境界線を巡るトラブルです。
購入前には境界線が明確かどうかはしっかり確認し、購入後にも隣地の所有者と良好な関係が築けるように挨拶などは心掛けるとよいでしょう。
中古物件は価格の安さというメリットがありますが、修繕の必要性や耐震基準など確認しないといけないことも多くあります。
価格の安さを活かして好きにリフォームすれば、新築よりもコストを抑えて理想の家を実現しやすくなるでしょう。
しかし、リフォームには費用がかかるため、最終的にかかる費用を見越した資金計画が必要です。
また、物件によっては構造の問題などで希望のリフォームができないケースもあるので、注意しましょう。
このびはJR西日本グループの運営する不動産買取再販サービスです。
地域で大切に使われてきた家を買取し、新しい形で次の家族にバトンタッチするお手伝いを行っています。
中古物件の売却を検討しているかたは、お気軽にこのびにご相談ください。
鉄道を通じて地域の発展に貢献したいとの思いから、JR西日本に入社後、鉄道電気設備の維持・管理業務に携わる。
鉄道だけでなく幅広く地域の発展に貢献したいとの想いから、不動産の買取再販を行うこのびに参画。
鉄道業務で培った高い安全性・信頼性を自身の価値観とし、お客様との信頼関係構築を第一に、一人ひとりに寄り添った提案をすることを大切にしている。
このびでは営業・リフォーム・販売の経験を持ち、現在は事業統括・推進を行っている。
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子育て真っ盛りの1児の父。趣味はキャンプ。