中古物件ってどうなの?中古物件のデメリットと仲介より買取がおすすめな理由

家の購入の選択肢には新築だけでなく中古があります。

中古物件は価格の安さといった魅力がある反面、築年数の経過によるデメリットも生じるものです。

また、中古物件の売却を検討している際は、中古物件のメリット・デメリットを理解して適切なアピールや対策をすることが重要になります。

そこで、この記事では中古物件のメリット・デメリットを詳しく解説します。

中古物件はそのデメリットから仲介よりも買取がおすすめなケースも多いので、その理由についてもあわせて紹介します。

中古物件のデメリット5選

中古物件は、築年数の経過から生じるデメリットが売却のしにくさにもつながってきます。

売却を検討する際には、買主にとってどのようなデメリットがあるのかを理解しておくことが重要です。

主なデメリットとしては、以下の5つが挙げられます。

  • 修繕費が高額になりやすい
  • 設備が古いケースがある
  • 耐震性が低いことがある
  • 住宅ローン審査で不利になる
  • 気密性や断熱性が低いことが多い

それぞれ詳しくみていきましょう。

修繕費が高額になりやすい

築年数が古い中古物件は、水回りが古い・壁や床が傷んでいるなどで住むために修繕が必要なケースが少なくありません。

築年数によっては、住む前に大規模なリフォームが必要になるケースもあり、その場合の費用は高額になりがちです。

仮に、購入時点では修繕が必要なくても、すでに築年数がたっているため住み始めて数年で修繕が必要になってくるでしょう。

購入時や住み始めてから修繕費がかかりやすく、長期的にも修繕費用も高額になってくる点には注意が必要です。

設備が古いケースがある

給湯設備や備え付けのキッチンといった設備が古いケースも少なくありません。

設備が古いままだと、状態によっては住む前に修繕・交換が必要になってくるでしょう。

交換まで必要ないケースでも、古い設備は今の設備とは使い勝手が異なり日常生活の使用がストレスになる可能性があります。

古い設備は交換やリフォームで新しくすることもできますが、間取りなどによっては交換できない・リフォームが複雑になり高額になるといったケースもあります。

耐震性が低いことがある

現行の耐震基準は、1981年6月1日から適用されている新耐震基準です。

また、新耐震基準は2000年に内容がより強化され、2000年基準としてさらに区別されています。

建築確認日が1981年5月31日以前の場合は、旧耐震基準で建築されており耐震性に不安がある点は覚えておきましょう。

旧耐震基準だからといって地震がおきれば即座に倒壊する訳ではありませんが、新耐震基準よりも倒壊のリスクは高くなります。

そのことを不安に感じる買主も少なくないでしょう。

ただし、1981年5月31日以前の中古物件でも、耐震リフォームなどで十分な耐震性を備えているケースもあります。

そのため、適用されている耐震基準や耐震補強履歴などを確認することが大切です。

住宅ローン審査で不利になる

住宅ローンの審査では、申込者の年齢や勤務先・年収などが審査されますが、あわせて対象となる不動産の資産価値も審査されます。

中古物件の場合、築年数によっては資産価値が低く評価されてしまい住宅ローン審査に不利になる恐れがあるのです。

とくに、旧耐震基準で建築されている場合、審査が不利になるだけでなく、そもそも住宅ローンの対象外としている金融機関も少なくありません。

中古物件は価格が安いという魅力はあるものの、現金一括で購入するケースは多くありません。

基本的に、買主は住宅ローンを組んで購入します。

そのため、住宅ローンの審査が不利になりやすい中古物件は、買主の資金の都合上避けられてしまうケースもあるのです。

気密性や断熱性が低いことが多い

近年の新築住宅は、気密性や断熱性の高い高性能な家が多くあります。

一方、中古住宅の場合、そもそもの気密性・断熱性が低いうえに築年数の経過により、さらに性能が下がっている可能性があります。

気密性・断熱性の低い家の場合、外気の影響を受けやすく夏は暑く、冬は寒くなりやすくなります。

新築に比べ住むうえでの快適性が劣るだけでなく、冷暖房効率も低くなるので、光熱費も大きく変わってくるでしょう。

中古物件のメリット5選

中古物件にはデメリットばかりではなくメリットもあるので、メリット・デメリット両方を理解しておくことが大切です。

中古物件のメリットとしては、以下の5つが挙げられます。

  • 費用を抑えて購入できる
  • 住んでいる状態をイメージしやすい
  • 経年劣化を確認できる
  • 新築のようにリフォームできる
  • すぐに住める

費用を抑えて購入できる

中古物件の大きな魅力が、新築に比べて費用を抑えて購入できるという点です。

建物は築年数が経過するほど資産価値が落ちるため、中古物件は新築よりも安く購入できます。

実際、住宅金融支援機構の「2023年度フラット35利用者調査」によると、土地付注文住宅の所要資金が4,903万円に対し中古戸建では2,536万円と費用がほぼ半分という結果があります。

参考:2023年度フラット35利用者調査

住んでいる状態をイメージしやすい

中古住宅はすでに完成した状態であるので、内部まで細かく確認したうえで購入を検討できます。

新築注文住宅の場合、間取り図などである程度完成状態を把握できますが、実際の状態は出来上がるまで確認できないため、出来上がってみるとイメージと違うとならないとは限りません。

一方、中古住宅であれば内部を確認し生活イメージを具体的にしてから購入できるので、購入後に「イメージと違う」となりにくいでしょう。

経年劣化を確認できる

すでに築年数の経過により経年劣化が始まっているので、実際の劣化具合を確認することが可能です。

設備の劣化や壁や床の痛み・外壁に苔が生えているかなどをチェックできるので、それまでの管理の状態や今後の修繕費の見込みが立てやすくなるでしょう。

新築のようにリフォームできる

購入費用を抑えた分、リフォーム費用に充てることが可能です。

リフォームやリノベーションを行うことで、新築同然にきれいな状態にすることもできるでしょう。

中古物件の良さを活かしつつ自分好みにこだわってリフォームすることも可能です。

DIYが好きな人など、自分の手で時間をかけながら家を作り上げたいという方も少なくありません。

自治体によっては空き家のリフォームやリノベーションに補助金を設けているケースも多いので、補助金を活用すればより費用を抑えることもできるでしょう。

すぐに住める

注文住宅を新築する場合、土地探しや間取りの打ち合わせ・建築工事などでスムーズに行っても1年~1年半ほどはかかってしまいます。

中古物件は、大規模はリフォームが必要でなければ気に入った物件を見つけて契約後1ヵ月程で入居可能です。

契約によってはより短期間で住み始められるケースもあるでしょう。

仮に、リフォーム・リノベーションが必要なケースであっても、新築よりも工期は短くなるので、比較的短期間で新生活をスタートできます。

新築と中古どっちがいい?

新築と中古、どちらがいいかは一概には言えません。

新築・中古それぞれのメリット・デメリットがあるため、資金や希望の条件などを考慮して検討することが大切です。

新築物件(注文住宅の場合)中古物件
メリット・こだわりを実現できる
・住宅性能が高い
・費用を抑えられる
・状態を見て決められる
・短期間で入居できる
デメリット・費用が高くなりがち
・完成するまで状態が分からない
・入居するまでに時間がかかる
・修繕費用がかかる
・住宅ローンで不利になりやすい
・設備や間取りが古い
・耐震性の不安がある

新築注文住宅は、間取りを一から決めていくのでこだわりを反映できるという魅力があります。

しかし、その分購入費用は高額になる傾向があり、生活スタートまでに時間がかかる点にも注意が必要です。

対して、中古物件は購入費用の安さや物件の状態を確認したうえで購入できるというメリットがあります。

家への希望条件や資金状態・ライフスタイルなど総合的に自分に合った家を検討するとよいでしょう。

中古物件がおすすめな人の特徴

ここでは、家選びの判断参考として中古物件がおすすめの人について以下の2つの特徴を解説します。

  • 費用を抑えて家を購入したい方
  • 自分で好きにリフォームしたい方

費用を抑えて家を購入したい方

中古物件は新築に比べて価格を抑えやすいため、購入費用を抑えたいという方に適しています。

中古物件であれば、価格を抑えつつ庭付きや広い間取りの物件を選ぶことも可能です。

また、比較的条件のよい立地で売りに出ているケースも少なくありません。

新築で条件のより立地となると費用も高額になりがちです。

そもそも、条件の良い立地はすでに売れていて選びようのないケースも多いでしょう。

その点、中古物件であれば条件の良い立地の物件が売りに出ていれば、費用を抑えつつ立地の良さも確保できるという魅力があります。

自分で好きにリフォームしたい方

自分で好みの家を作り上げたいという方にも中古住宅がおすすめです。

中古住宅は購入費用を抑えた分、リフォームなどの費用を割くことができます。

注文住宅であっても自分のこだわりを実現できますが、その分費用は高くなります。

その点、中古住宅であれば費用を抑えつつ新築同様にきれいにしたり、自分好みに演出することができるでしょう。

不動産売却で仲介ではなく買取がおすすめな理由

中古物件を売却する方法には、「仲介」と「買取」があります。

とくに築年数の経過した中古物件の場合、買取がおすすめです。

ここでは、買取をおすすめする理由として以下の2つを解説します。

  • プロが買い取るので、仲介と比べて売却後のトラブルが少ない
  • 買主が安心して購入しやすい

プロが買い取るので仲介と比べて売却後のトラブルが少ない

仲介で売却する場合、売主は契約不適合責任を負います。

契約不適合責任とは、買主に告知していない不具合が見つかった場合に売主が負う責任です。

シロアリ被害や雨漏り・床の傾きなど、買主に事前に告知していない不都合が発見された場合、売主は存在賠償請求などを受ける可能性があります。

築年数の古い物件の場合、劣化により建物に何かしら不具合が生じているものです。

それらを正確に把握して買主に告知していれば問題ありませんが、すべて把握するのは容易ではありません。

そのため、契約不適合責任を問われるなど売却後にトラブルになるリスクが高くなるのです。

一方、買取の場合はプロである不動産会社が買主となるため、契約不適合責任が免責となるのが一般的です。

売却後の不具合の責任を問われないため、売主の負担を大きく軽減できるでしょう。

買主が安心して購入しやすい

買主の心象としても、築年数が古い物件を個人の売主から買うよりも、不動産会社が買い取ってチェックし手を加えた物件の方が安心して購入しやすいものです。

先述のとおり、中古物件にはデメリットもあるので物件の条件によっては買い手が現れにくい可能性もあります。

その点、買取であれば買い手を探す必要がないため、スムーズな売却が期待できます。

まとめ

中古物件には、価格の安さという魅力がある反面、修繕が必要・住宅ローンが不利になる・設備が古いなどのデメリットがあり、買い手がつきにくい物件も少なくありません。

とくに築年数が古くなるとデメリットの方が目立ちやすくなるので、売却を検討する際には買取を視野に入れることをおすすめします。

このびはJR西日本グループの不動産買取再販サービス

このびでは、JR西日本グループが展開する不動産の買取再販サービスとして、地域で大切にされてきた住宅を買い取って新しい形で次の家族にバトンタッチするお手伝いを行っています。

中古住宅の売却を検討している方は、まずはこのびにお気軽にご相談ください。

本記事の監修

戸建買取再販事業部 事業部長森一也

鉄道を通じて地域の発展に貢献したいとの思いから、JR西日本に入社後、鉄道電気設備の維持・管理業務に携わる。
鉄道だけでなく幅広く地域の発展に貢献したいとの想いから、不動産の買取再販を行うこのびに参画。
鉄道業務で培った高い安全性・信頼性を自身の価値観とし、お客様との信頼関係構築を第一に、一人ひとりに寄り添った提案をすることを大切にしている。
このびでは営業・リフォーム・販売の経験を持ち、現在は事業統括・推進を行っている。
「このび」を通じてお客様に豊かな生活を提供することで、地域の発展に貢献したいと考えている。
子育て真っ盛りの1児の父。趣味はキャンプ。

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