不動産買取で起こり得るトラブルの内容とは?回避方法と相談先を解説

不動産買取は不動産仲介よりもスピーディな物件の売却が可能です。
メリットの多い不動産買取ですが、利用するにあたって、どのようなトラブルが起こり得るのかを知っておきたい方がいるのではないでしょうか。

そこで、この記事では不動産買取のトラブルの内容について解説していきます。
トラブルの回避方法やもしものときの相談先も紹介するので、不動産買取を利用して安全に物件の売却をおこないたい方はぜひ参考にしてください。

不動産買取で起こり得るトラブル4選

不動産買取に限らず、どのようなサービスにもトラブルは起こる可能性があります。
不動産買取を利用する前に、起こり得るトラブルの内容を把握しておきましょう。

不動産買取で起こり得るトラブルは下記の4つです。

  • 買取額が相場よりも低い
  • 高額な手数料が請求される
  • 契約時に査定額を下げられる
  • 悪徳業者と契約してしまう

それぞれ見ていきましょう。

不動産買取で起こり得るトラブル1.買取が相場よりも低い

不動産買取の利用による物件の買取価格は、不動産仲介の6割~8割程度になるといわれています。
この金額におさまる買取額なら問題ないのですが、相場を説明せずに低廉な金額を提示しそのまま契約決済まで実施してしまうケースは問題です。

不動産買取を利用する方で、市場価格がいくらなのかを知っている方は多くありません。
もし市場価格をある程度知っていたとしても、提示された金額の理由を説明されると、そのまま納得してしまうかもしれません。

早く不動産を売却したい思いからそのまま契約してしまうと、トラブルの原因となる可能性があります。
ホームページなどで会社情報などを確認して信頼できる不動産買取事業者と取引することが大切ですので、事前に売却候補先の情報を確認しておきましょう。

不動産買取の相場についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

不動産買取で起こり得るトラブル2.高額な費用を請求される

不動産の引き渡し後、理由をつけて高額な費用を請求されるケースが稀にあります。

特に注意しておきたいのが不用品処分に関するトラブルです。
不動産買取では不用品処分を引き受けてくれるサービスが多くありますが、処分費用は誰が負担するのかを確認しておかなければ、トラブルに発展するおそれがあります。

不用品処分を依頼する際は費用は発生するのか、処分費用はいくらなのかなどを確認しておいてください。
他にも境界の再明示や測量にかかる費用の請求など、様々な請求の仕方があります。
査定金額に何が含まれるのかしっかり確認し理解することが重要です。

不動産買取で起こり得るトラブル3.契約時に査定額を下げられる

査定時に納得できる買取価格を提示されて契約しようとしたところ、あとから査定額を下げられるケースです。

悪質なケースでは買取をしたいがためにあらかじめ高い査定額を提示して、売主をその気にさせます。
売主が契約に対して前向きになったところを、さまざまな理由をつけて査定額を下げるのです。

売主としては「不動産を売却したあとの資金をどう使おうか」と現実的に考えます。
しかし、不動産の売却ができなければ計画が狂ってしまうため、契約をせざるを得ない状況に持ち込むことが狙いです。

最初に提示された査定額が他の不動産会社や市場価格と比較して高い場合、のちほど査定額を下げられてしまう可能性もあるため注意が必要です。

不動産買取で起こり得るトラブル4.悪徳業者と契約してしまう

不動産買取会社の中には不当な行為をおこなう悪徳業者が存在します。

先述した『高額な手数料を請求される』や『契約時に査定額を下げられる』のほかに、小切手による代金支払いなどが考えられます。
費用を現金ではなく小切手で支払おうとする業者の場合は、後に小切手の不渡りが発生するリスクがあります。

不動産買取でトラブルの発生を防ぐ方法5選

不動産買取でトラブルが起こる可能性はゼロではありません。
しかし、トラブルを防ぐ方法を知っておけば焦らずに対処ができるでしょう。

不動産買取でトラブルの発生を防ぐ方法は下記の5つです。

  • 不動産価格の相場を把握しておく
  • 複数社に査定を依頼する
  • 不動産買取会社の評判を調べておく
  • 契約内容を確認する
  • 不動産トラブル事例データベースでトラブル内容を調べる

順番に解説していきます。

不動産買取でトラブルの発生を防ぐ方法1.不動産価格の相場を把握しておく

提示された査定額が妥当かどうかを判断するために、不動産価格の相場を把握する方法です。
不動産買取相場を調べる方法はこちらの3つがあります。

  • Suumoやat homeなどのWEBサイト
  • レインズマーケットインフォメーション
  • 土地総合情報システム

一つだけではなく、複数の方法で不動産価格の相場を調べておくと、より信憑性が高まります。

不動産買取でトラブルの発生を防ぐ方法2.複数社に査定を依頼する

不動産買取を利用する際は、複数社に査定依頼をしてください。
査定をする不動産買取会社によって、査定額が異なる場合がございます。

さらに提示された査定額の根拠を聞けば、なぜこの金額になったのかが具体的に分かります。

なお、査定を依頼したからといって売買契約を締結する必要はありません。
無料査定をおこなっている不動産買取会社も多いので、まずは問い合わせをしてみることをおすすめします。

不動産買取でトラブルの発生を防ぐ方法3.不動産買取会社の口コミや信頼性を調べておく

不動産買取でトラブルを防ぐためには、信頼できる不動産買取会社を利用することが重要です。

不動産買取会社の公式サイトだけでは、対応の丁寧さや雰囲気などは分かりません。
また口コミや評判についても実際のお客様が記入したものかどうか、怪しいものも中には存在します。
こういった場合には、自分自身でその会社の信頼性を確かめるのが良いでしょう。
多くの会社では無料査定を実施しているので、その際の返信の速さやコミュニケーションの快適さも重要な判断基準とすることができるでしょう。

不動産買取でトラブルの発生を防ぐ方法4.契約内容を確認する

不動産の売却は専門用語が多く、分からないことがあるかもしれません。
しかし、分からないまま契約してしまうと、のちほど「こんなはずじゃなかった」と思わぬトラブルに発展する可能性があります。

契約を締結する前に、分からないことは必ず確認しておいてください。
不明点を質問した際に、回答をにごしたり、不誠実な返答をするような業者は要注意です。

不動産買取でトラブルの発生を防ぐ方法5.不動産トラブル事例データベースでトラブル内容を調べる

『不動産トラブル事例データベース』は国土交通省が製作し、不動産適正取引推進機構が運営しているデータベースで、過去に発生した不動産トラブルについて閲覧することができます。
トラブル事例をキーワードや項目別に検索し、一覧で表示されるため、非常に見やすいです。

不動産買取とは関係のない内容も含まれていますが、事前にチェックしておくことで、発生し得るトラブルの内容や対応策を知ることができます。

不動産買取でトラブルが発生した際の相談先3選

トラブルが発生した際は、速やかに下記の連絡先に相談してください。

  • 利用した不動産買取会社
  • 全国宅地建物取引業協会連合会
  • 弁護士や司法書士などの専門家

トラブルの相談先を把握しておけば、いざというときも慌てずに対処ができます。

不動産買取でトラブルが発生した際の相談先1.利用した不動産買取会社

まずは利用した不動産買取会社に相談しましょう。
もしかすると双方の認識の違いにより、トラブルに発展している可能性があります。

信頼できる不動産買取会社であれば、親身になって対応してくれるはずです。

また、トラブルの発生を防ぐためにも、契約を締結する前にしっかりと不明点や疑問点を確認することをオススメします。

不動産買取でトラブルが発生した際の相談先2.全国宅地建物取引業協会連合会

『全国宅地建物取引業協会連合会』とは日本全国の宅建協会47団体が会員の団体です。
全国の不動産会社の8割以上が加盟しており、国内でも最大規模をほこります。

不動産に関するさまざまな相談に無料で対応してもらえます。
相談日時は都道府県によって異なるので、事前に電話にて確認してください。

不動産買取でトラブルが発生した際の相談先3.弁護士や司法書士などの専門家

最終的には専門家への相談がおすすめです。
しかし、相談するだけでも料金がかかることは念頭に入れておいてください。

なお『法テラス』では回数は限られているものの、法律に関する無料相談が受けられます。

まとめ

人生において不動産を売却する機会はそう多くはありません。
そのため、思わぬトラブルに巻き込まれてしまう可能性があります。

不動産買取で起こり得るトラブルや相談先などを知っておけば、いざというときも冷静に対処ができます。
安心して不動産買取をおこなえるように、信頼できる不動産買取会社を選んでください。

このびは『株式会社JR西日本イノベーションズ』が運営する不動産の買取再販サービスです。
JR西日本グループの顧問弁護士や税理士など専門家のサポートが受けられます。

不動産買取に関するご相談も受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。

本記事の監修

戸建買取再販事業部 事業部長福田岳司

JR西日本に入社後、大阪駅での駅員を経て百貨店に出向し商売の基本と接客を学ぶ。その後三ノ宮駅の駅ビル開発計画推進を通じて不動産とまちづくりに従事。一度は海外で働きたいという想いからシンガポールに赴任。東南アジア各国で外国人向けJR西日本パスの販売を促進。現地法に基づく組織運営を学ぶ。帰国後はJR西日本イノベーションズ(現在)にて香港企業への出資や新規事業創出を担当。新規事業の第1号案件である「このび」を立上げたうえで事業統括・推進。自分も中古住宅をリノベーションした家に住む。
「このび」を通じてお客様に豊かな生活をコスパ良く提供したいと考えている。子育て真っ盛りの2児の父。趣味は演劇。

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