不動産の買取再販とは?買取再販業者を利用するメリットやデメリット、注意点を紹介

不動産の売却方法としてよく知られている方法は不動産仲介です。
しかし、近年では買取再販業者に不動産の売却をおこなう方も増えてきました。

この記事では不動産の買取再販とはどのような仕組みなのかを解説していきます。
買取再販業者を利用するメリットやデメリット、注意点なども紹介するので、不動産買取が気になっている方はぜひ参考にしてください。

不動産の買取再販とは

不動産の買取再販とは買取再販業者がお客様から物件を買い取ったあと、リフォームやリノベーションをおこなったのちに販売する方法です。

中古の物件がきれいに生まれ変わり、新しい買主様の手に渡ります。
物件を購入するお客様からすれば比較的安価で物件を購入できるメリットがあります。

買取再販と不動産仲介の違い

買取再販と不動産仲介には下記の2つの違いがあります。

・買主が異なる
・収益元が異なる

それぞれ見ていきましょう。

買取再販と不動産仲介の違い1.買主が異なる

買取再販では買取再販業者が売主様から物件を直接買い取ります。
一方で不動産仲介は不動産仲介会社が販売活動をおこない、売主と買主をマッチングします。

売主様から見れば、物件を誰に売却をするのかという点で異なります。

買取再販と不動産仲介の違い2.収益源が異なる

買取再販の収益源は物件の販売額からリフォームやリノベーション費用を引いた差額分です。
不動産仲介は売主と買主をマッチングさせたことで生じる仲介手数料が大きな収益源となります

買取再販と仲介では収益源が異なるため、物件の買取価格にも差が表れます。

下記の記事では買取と仲介の違いについて詳しく解説しています。

買取再販業者を利用するメリット8選

買取再販業者を利用して物件を売却するメリットは下記の8点です。

・確実に物件の売却ができる
・売却までに時間がかからない
・契約不適合責任を負わずにすむ
・内覧対応は不要
・仲介手数料がかからない
・近所に知られずに売却できる
・現状のまま売却ができる
・一般消費者には需要の少ない物件が売却できる可能性がある

それでは、順番に解説していきます。

買取再販業者を利用するメリット1.確実に物件の売却ができる

不動産仲介では買主が見つからなければ売却に至りません。
また買主が見つかったとしても、住宅ローンの審査に通らなければ売買契約が白紙に戻るケースも考えられます。

しかし不動産買取では買取再販業者が直接買取をおこなうため、確実に物件の売却ができます。
また、買取再販業者が直接買い取るので確実な入金が期待できて、売却金の使途予定を立てやすい点もメリットです。

買取再販業者を利用するメリット2.売却までに時間がかからない

不動産買取再販サービスでは査定を行い条件が一致すれば、すぐに売却手続きに移ることができます。
また、買取再販業者が不動産の売却先となるので、買主を探す時間がかかりません。

売却に必要な書類が全てそろっている場合、早ければ数日、遅くても1か月程度で手続きが完了するので、相続税の支払など直ぐに現金が必要な場合におすすめです。
一方で不動産仲介は3か月から1年程度かかる傾向があり、不動産買取と比較すると、売却に時間を要すると言われています。

買取再販業者を利用するメリット3.契約不適合責任を負わずにすむ

不動産仲介サービスを利用して個人に不動産を売却すると、売主は『契約不適合責任』を負う必要があります。。(特約で免責とする契約も可能ですが、買主が見つかりにくい場合が多く、売却までに時間を要することがあります。)
契約不適合責任とは不動産の引き渡し後に欠陥が判明した場合、売主が賠償責任を負う必要がある責任のことです。

しかし買取再販業者に不動産を売却すると、多くの場合、売主は契約不適合責任を負う必要がありません。
目に見えない部分の劣化が考えられる中古物件を売却する場合には、契約不適合責任がないだけで安心できるのではないでしょうか。

買取再販業者を利用するメリット4.内覧対応は不要

仲介の場合、売却したい物件に住みながら販売活動をおこなう際には、購入を検討している方に対して内覧の対応をする必要があります。
生活空間を見せることになるので、気になる場合や契約締結を期待し出来るだけ魅力的な物件に見えるように毎回部屋を掃除する必要があります。
しかし内覧対応をするからといって、必ずしも売却できるとは限りません。
さらに内覧対応は土日に集中するケースが多く、数か月も続けば疲れがたまっていく可能性があります。

不動産買取サービスは買取再販業者の訪問査定に対応するのみで、買取金額を提示してくれます。
掃除やハウスクリーニング、週末の予定が内覧対応で埋まってしまう心配はありません。
買取再販サービスを利用すれば、売主は不動産仲介よりも手間や負担がかからずに物件の売却ができます。

買取再販業者を利用するメリット5.仲介手数料がかからない

不動産仲介会社は仲介手数料が収益源です。
仲介手数料は物件価格によりますが、取引額が400万円をこえると、一般的に『売却額×3%+6万円+消費税』がかかります。

不動産買取は仲介手数料がかからないので、支出をおさえたい方にとってメリットといえるでしょう。
ただし、不動産買取は不動産仲介よりも安く売却されるケースが多いです。
不動産買取サービスは、買取・リフォーム・リノベーションを一気通貫で実施できるような業者を選ぶことで、買取価格の向上が期待できます。
不動産買取相場については下記の記事で詳しく解説しています。

買取再販業者を利用するメリット6.近所に知られずに売却できる

不動産仲介サービスを利用した販売活動ではチラシや新聞の折込広告、不動産のポータルサイトなどを利用します。
売却する不動産の敷地内に『売り物件』と看板が掲げられるかもしれません。
そのため、近所に物件の売却を希望していることが知られてしまう可能性があります。

買取再販業者は物件の販売活動をおこなわず、売主から直接買い取ります。
近所に知られずに売却したい方は、買取再販業者を利用するとよいでしょう。

買取再販業者を利用するメリット7.現状のまま売却ができる

不動産仲介で売却する場合には売主様が自ら傷んだ箇所を修繕・改修しなければ売却価格が下がったり、なかなか売れなかったりと、買取再販の場合に比べて売れにくい傾向があります。

一方、買取再販業者への売却の場合、外壁や内装の修繕を施さなくても、現状のままで売却することができます。また物件の至るところに傷みがある場合にも買取再販業者が自ら改修して販売するため、売主様が修復する必要はなく費用がかかりません。

また、残置物がある場合にも、不動産会社によっては無料で回収してもらえることがありますので、事前に不動産会社に確認しておきましょう。

買取再販業者を利用するメリット8.一般消費者には需要の少ない物件が売却できる可能性がある

立地が不便、築年数が経ちすぎている、間取りが現代の需要にそぐわない、店舗付き住居、再建築が困難などの物件はなかなか売れず、価格を下げざるを得ないことも多々あります。

その点、買取再販業者はリフォーム、リノベーションによって資産価値を向上できるため、価値のある物件と見なせる可能性があります。つまり、一般消費者には魅力の低い物件であっても、建物に値段がつく可能性があるということです。仲介業者の見積もりで値段がつかないと査定されても、諦めず買取再販業者へ相談してみましょう。

買取再販業者を利用するデメリット2選

買取再販業者を利用するメリットはたくさんあります。
しかし、デメリットもあるので理解したうえで利用を検討してください。

買取再販業者を利用するデメリットは下記の2点です。

・市場価格よりも売却価格が低くなる
・買取がむずかしい物件がある

買取再販業者を利用するデメリット1.市場価格よりも売却価格が低くなる

不動産買取相場は仲介サービスの市場価格よりも低くなる傾向があります。
契約不適合免責や早急な手続きの代わりに、一般的には売却価格は仲介を利用した場合の6割から8割となるケースが多いため、不動産を高く売却したいと考えている方には向いていません。

買取再販業者を利用するデメリット2.買取が難しい物件がある

不動産買取は不動産仲介では売れにくい物件の売却が可能です。
ただし、すべての物件を買い取ってくれるわけではありません。

お家の中でお亡くなりになった方がいる、火災が発生したことがある、周辺に嫌悪施設があるなど、場合によっては買取業者でもお断りする場合があります。
一方で仲介でも、買主の方が気にされれば購入に結びつかない場合があります。

買取再販業者を利用する際の注意点

不動産買取の価格は利用する買取再販業者によって異なります。
そのため1社のみの見積もりだけでは、提示された売却価格が妥当なのかが分かりません。

見積もりの依頼は手間や時間がかかるため、面倒に感じるかもしれません。
しかし、納得できる価格で売却したいのであれば相見積もりは必須です。
複数社に見積もりを依頼して、売却価格の比較や信頼できる企業であるか精査することをおすすめします。

まとめ

不動産の買取再販とは買取再販業者が直接物件を買い取り、リフォームやリノベーションをおこなった上で販売する方法です。
買取再販は注目されており、利用者数が増えています。

不動産買取サービスが気になる方は、買取再販業者に連絡して査定を依頼してみてはいかがでしょうか。

本記事の監修

戸建買取再販事業部 事業部長福田岳司

JR西日本に入社後、大阪駅での駅員を経て百貨店に出向し商売の基本と接客を学ぶ。その後三ノ宮駅の駅ビル開発計画推進を通じて不動産とまちづくりに従事。一度は海外で働きたいという想いからシンガポールに赴任。東南アジア各国で外国人向けJR西日本パスの販売を促進。現地法に基づく組織運営を学ぶ。帰国後はJR西日本イノベーションズ(現在)にて香港企業への出資や新規事業創出を担当。新規事業の第1号案件である「このび」を立上げたうえで事業統括・推進。自分も中古住宅をリノベーションした家に住む。
「このび」を通じてお客様に豊かな生活をコスパ良く提供したいと考えている。子育て真っ盛りの2児の父。趣味は演劇。

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