田舎の中古物件はどうやって探せばいい？3つの方法とそれぞれのメリット・デメリット

「退職後は田舎で悠々自適に生活したいけど家はどうやって探せばいい？」という方もいらっしゃるでしょう。田舎の中古物件は価格が安いこともあり、購入を検討している方も少なくありません。

とはいえ、田舎の中古物件を探すとなるとどうやって探せばいいのか、分からないという方も多いものです。

そこで、この記事では田舎の中古物件の探し方とそのメリット・デメリットについて解説します。

田舎の中古物件を探す方法

田舎の中古物件を探す方法としては、以下の3つが挙げられます。

• 地元の不動産会社に相談する
• 自治体の空き家バンクで探す
• インターネットで物件を探す

地元の不動産会社に相談する

物件情報は不動産会社に相談するのが一番です。

希望する地域が決まっているなら、その地域で営業する不動産会社に相談するとよいでしょう。

不動産会社であればその地域に精通しており、理想の物件探しをサポートしてくれます。

自治体の空き家バンクで探す

空き家バンクとは、自治体が運営する空き家を売りたい人と買いたい人をマッチングするサイトです。

多くの自治体で運営されており、不動産会社には登録されていない物件を見つけられる可能性があります。

インターネットで物件を探す

インターネットに掲載されている不動産情報を検索する方法もあります。

不動産会社の運営するサイトだけでなく、売りたい個人が情報発信しているケースや地域に特化したサイトで不動産情報を見つけることが可能です。

上記のような方法で田舎の中古物件を探すことができます。

しかし、どの方法にもメリット・デメリットがあるので、両方を把握したうえで自分に合った方法を選択することが大切です。

以下では、それぞれの方法のメリット・デメリットを解説するので参考にしてください。

地元の不動産会社で田舎の物件を探すメリット・デメリット

まずは、地元の不動産会社で田舎の物件を探す場合のメリット・デメリットを紹介します。

メリット

メリットとしては、以下のようなことが挙げられます。

• 田舎の物件選びのアドバイスをもらえる
• サイトに掲載していない不動産に出会える可能性がある
• 売買契約を不動産会社がサポートしてくれる

直接不動産会社で話しを聞けば、地域に精通している不動産会社であればエリアの情報を踏まえて田舎の物件選びのアドバイスも貰えるでしょう。

不動産会社によっては、サイトに掲載していない物件も多いものです。

とくに、田舎の不動産会社の場合はその傾向が強くなります。

直接訪れることで、サイトに掲載されていない好条件の物件を紹介してもらえる可能性もあるでしょう。

不動産会社で物件を探す大きなメリットには、契約までをサポートしてもらえるという点も挙げられます。

不動産の売買は、法律や税金なども絡む専門的な知識が必要です。

田舎の物件の場合、境界線があいまいなど都心の物件よりも注意しなければならない点もいくつかあります。

そのような注意点なども踏まえて契約・引き渡しまでしっかりサポートしてもらえるので、安心して田舎の物件を探せるでしょう。

デメリット

デメリットには、以下のような点が挙げられます。

• 現地に出向く手間や時間がかかる
• 仲介手数料が発生する

地元の不動産会社に出向く必要があるので時間や手間・交通費なども必要です。

遠方という場合、小まめに訪れるのは難しくなかなか物件探しが進まない可能性もあります。

田舎の不動産会社に詳しくなければ、どの不動産会社に相談すればいいのか悩む可能性もあるでしょう。

不動産会社の仲介で田舎の物件を購入した場合、仲介手数料も必要です。

仲介手数料は、800万円超の取引の上限額を「売買価格×3％＋6万円＋消費税」と定めています。

田舎の物件は比較的安値になりやすく、なかには800万円を下回るケースもあるでしょうが、800万円以下の場合は一律で33万円請求される可能性があります。

仲介手数料は、物件購入時の大きな費用の一つです。

そのため、トータルの購入費用が高くなりやすいので注意しましょう。

※2024年７月１日の宅建業法の一部改正により、物件価格が800万円以下の低廉な空家等については、仲介手数料の上限が33万円（税込）となりました。
この場合、媒介契約の締結に際しあらかじめ、報酬額について宅建業者から説明を受け、合意する必要があります。

自治体の空き家バンクで田舎の物件を探すメリット・デメリット

次に、自治体の空き家バンクで田舎の物件を探すメリット・デメリットをみていきましょう。

メリット

メリットとしては、以下のような点が挙げられます。

• 不動産会社のサイトに出ていない物件情報が掲載されている
• 購入費用を抑えやすい
• 補助金を活用できる可能性がある

空き家バンクなら不動産会社に掲載されていない物件に出会える可能性があります。

不動産会社では価格の付かない田舎の中古を取り扱っていないケースが少なくありません。

その点、空き家バンクへの登録は、不動産の価値は問われないため安値の不動産情報でも掲載してもらえるのです。

安値の不動産情報が掲載されている可能性が高いのは、購入するうえでも費用を抑えやすいというメリットになるでしょう。

さらに、空き家バンクでは、購入に至った場合でも仲介手数料は不要です。

また、空き家バンクは自治体による移住者の誘致や地域の活性化を目的としているため、補助金などの自治体の支援を受けられる可能性が高いというメリットもあります。

支援や補助金の内容は自治体によって異なりますが、空き家の購入やリフォーム・回収の費用を負担してもらえる制度が設けられているケースが多いでしょう。

もともとの物件価格の安さに加え、仲介手数料がかからない・補助金の活用などでトータルの費用を抑えやすいのは大きなメリットといえます。

デメリット

空き家バンクのデメリットには、以下のような点が挙げられます

• 空き家バンクのない自治体もある
• 情報が詳しくないケースが多い
• 売買契約のサポートはしてもらえない

近年、空き家バンクは多くの自治体で運営されています。

とはいえ、希望する地域で空き家バンクが必ず運営されているわけではありません。

仮に運営されている場合でも、更新が滞っているケースも少なくないでしょう。

空き家バンクはその自治体の物件しか掲載していないため、他の自治体の空き家バンクを利用しても希望のエリアの物件を探せません。

希望するエリアで空き家バンクが運営されていないければ、そもそも利用できない点は注意しましょう。

また、空き家バンクは個人情報保護や不法侵入などのリスクを避けるため、詳細な物件情報が掲載されていないケースが少なくありません。

物件について詳しく知りたい場合は、直接現地に訪れる必要がある点にも気を付けましょう。

空き家バンクでは、売主との交渉や契約時に自治体のサポートを受けられない点には注意が必要です。

売主との交渉や契約のために、現地に何度も訪れないといけない可能性があります。

先述したとおり、不動産の売買契約はさまざまな法律がかかわる手続きです。

不動産会社のようなプロのサポートを得ずに売主・買主だけで契約を進めると、契約内容の不備などでトラブルが起きる可能性もあります。

空き家バンクを利用する場合でも、基本的に契約手続きは不動産会社に仲介してもらうことをおすすめします。

インターネットで田舎の物件を探すメリット・デメリット

最後に、インターネットで田舎の物件を探すメリット・デメリットについてみていきましょう。

メリット

メリットとしては、以下のような点が挙げられます。

• 手軽に利用できる
• 検索しやすい
• 利用するサイトによっては仲介手数料が不要

インターネットで検索するなら、場所や時間に縛られず自分のタイミングで好きに物件探しを進められます。

近年は、大手不動産ポータルサイトでも田舎の不動産情報が掲載されているケースも少なくないため、物件探しの第一歩としてもよいでしょう。

また、不動産会社のサイトなどで掲載されている物件は、売り出し価格や間取りなどの条件が整理されているので検索しやすい点もメリットです。

自分の希望する条件で物件を比較しやすいので、理想の物件に出会える可能性も高くなるでしょう。

個人が情報発信しているケースや地域に特化したサイトのように、不動産会社以外が運営しているサイトの場合、購入時に仲介手数料がかからない可能性があります。

デメリット

デメリットとしては、以下のような点が挙げられます。

• 情報が少ない可能性がある
• サイトによっては売買契約のサポートを得られない

田舎は物件数が少なくインターネット検索では物件情報が少ない可能性があります。

不動産会社によっては田舎の物件のように価格の付きにくい物件を取り扱っていないケースも少なくありません。

個人が不動産情報を発信するケース自体もそう数は多くなく、さらに個人情報を守るために情報が詳しくないケースがほとんどでしょう。

そもそも、運営元が安心できるかどうかの精査も必要になってくるので、安易な利用は控える方が無難です。

不動産会社が運営するサイトから物件を見つける場合は、契約までの手続きをサポートしてもらえますが、個人や不動産会社以外が運営するサイトの場合、売買契約のサポートは基本的に受けられません。

先述のとおり、売主・買主だけで売買契約を進めるのは、リスクが高くなるためおすすめできません。

インターネットを利用して田舎の物件を探す場合は、不動産会社が運営するサイトなど信頼できサポートも受けられるサイトを利用することをおすすめします。

まとめ

ここまで、田舎の中古物件を探す方法とそのメリット・デメリットをお伝えしました。

田舎の中古物件を探す方法としては「地元の不動産会社」「自治体の空き家バンク」「インターネット」が挙げられます。

ただし、どの方法にもデメリットがあるので注意が必要です。

とくに、自治体の空き家バンクのように売買契約に不動産会社が仲介しないパターンは、トラブルのリスクが高くなるので気を付けましょう。

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