空き家売却は買取業者の利用がおすすめ | 買取業者の選び方とポイント

空き家の売却をどこに依頼すべきかお悩みではありませんか？古い空き家や立地条件が厳しい空き家は、一般的に買主が付きにくく、売却活動が長引いてしまうことも少なくありません。空き家売却には、専門の買取業者を利用するのがおすすめです。
この記事では、買取業者がおすすめな理由から、業者選びのポイントまで詳しく解説します。空き家の売却を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

空き家を売却する際に買取業者を利用するのがおすすめの理由

不動産の「買取」とは、一般的な仲介での売却と異なり、買主が個人ではなく不動産会社となるシステムです。

空き家の売却で買取業者の利用がおすすめな理由として、主に以下の4つが挙げられます。

• 短期間での売却が可能
• リフォームや解体が不要
• 契約不適合責任を問われない
• 仲介手数料がかからない

ここでは、買取業者ならではのメリット・強みについて紹介していきます。

短期間での売却が可能

項目	買取	仲介
売却期間	最短1ヶ月	3～6ヶ月
購入者	不動産会社	不動産会社が探す一般の顧客
リフォーム・解体	不要	購入者の希望によっては必要
契約不適合責任	無し	あり
仲介手数料	無し	あり

「買取」がおすすめな理由の一つとして、短期間での売却が可能な点が挙げられます。
仲介取引での売却の場合、売主は不動産会社と打ち合わせをしながら売却活動を行うのが一般的です。個人の中から購入希望者を募り、都度内覧や条件の擦り合わせなどを行うことから、売却が成立するまでには3〜6ヶ月ほど要する傾向にあります。

一方、買取では不動産会社が直接物件を購入するため、売却活動にほとんど時間がかかりません。内覧や現地調査も基本的に一度で済み、スムーズに手続きを進められます。その結果、最短1ヶ月での売却・引渡しを実現できるのです。
空き家を早く手放したい、ローン返済などで早急に現金化したいといった場合、買取は有効な選択肢になると言えるでしょう。

リフォームや解体が不要

原則として空き家のリフォームや解体が不要な点も、買取をおすすめする理由の一つです。
仲介による不動産売却において、古い空き家は需要が低く、売るためにリフォームや解体を求められることがあります。このような場合、リフォーム・解体費用は売主持ちになることが一般的なため、空き家売却における経済的な負担が増大しがちです。

しかし、不動産活用のプロである不動産会社が買主となる買取では、売主側で空き家のリフォームや解体を行う必要はありません。引き渡し後に不動産会社側で適宜リフォームなどを行うシステムとなっているからです。したがって、売主側の費用負担を大きく軽減できる点がメリットと言えます。

契約不適合責任を問われない

不動産取引における「契約不適合責任」とは、物件の購入後、契約書に記載のない瑕疵が見つかった場合に売主側が負う責任のことです。
たとえば、物件にシロアリ被害があることを契約書に記載せず売却すると、故意・過失問わず、売主に対して損害賠償や契約解除などの罰則が課せられます。特に古い空き家であれば、所有者も気づいていない思わぬ瑕疵が潜んでいることも少なくありません。

したがって、トラブルを避けるためにも、仲介取引においては物件状況を十分に把握し、補修などを行うことが必要と言えます。しかし、買取を利用した場合、契約不適合責任は免責されることがほとんどです。不動産会社は一般個人の顧客と違って瑕疵への対応力があり、また、ある程度のリスクは織り込み済みで買取を行うためです。
このように、仲介取引に比べて売主側の責任が軽くなることからも、空き家売却に買取業者を利用するのがおすすめと言えます。

仲介手数料がかからない

買取を利用すれば仲介手数料がかからない点もメリットです。
一般的な仲介手数料の上限額は「（売買価格 × 3%＋ 6万円）＋消費税」（※1）で計算され、たとえば売却価格500万円では、以下のようになります。

500万円×3%= 15万円
15万円＋6万円=21万円
21万円＋2万1,000円（消費税）＝23万1,000円（※2）

このように、仲介手数料だけで20万円を超えることもあるため、売主にとっては悩ましいコストの一つと言えるでしょう。しかし、不動産会社が直接物件を購入する買取であれば、仲介手続きが不要なため、仲介手数料をカットできます。したがって、仲介取引での売却よりも手取り額が増える場合があるのです。

（※1）売買価格が400万円を超える場合に適用される式

（※2）令和6年7月の法改正により、売買価格800万円以下の場合は上限33万円まで設定可能（売主/買主と不動産会社が合意している場合のみ）

空き家売却で押さえておきたい買取業者の選び方

空き家売却を買取業者に依頼する場合、以下の5つの点に留意して業者を選びましょう。

• 対応エリアを確認する
• 実績を確認する
• 引き渡し日などの希望条件が叶えられるか相談する
• 査定の透明性や説明の丁寧さをチェックする
• 不明点や疑問に迅速に対応してくれるか確認する

信頼できる業者選びこそ、空き家売却を成功させる重要なポイントです。

対応エリアを確認する

買取業者によっては、関東や関西など一部の地域にしか対応していないケースもあります。
売却したい空き家が買取業者の対応エリア内にあるか、事前に確認しておきましょう。全国展開している業者はネームバリュー・実績共に高く、比較的手厚いサポートを期待できる可能性が高いです。一方、対応エリアが限られている業者は、エリアごとの特性やニーズに精通している点が強みと言えます。その地域に合った活用方法を提案できるため、スムーズに売却できる可能性があるでしょう。

実績を確認する

過去の取引実績は、その業者の信頼性を確かめる上で重要な材料となります。
ホームページなどにこれまでの買取実績が詳しく掲載されているかチェックするとよいでしょう。一部には、ホームページ上に「買取実績○○万件以上」などと記載しているものの、具体例が示されていないケースがあります。
したがって、根拠のある実績であるかどうか見極めることも大切です。SNSや口コミサイトでの評判も参考に、バランスよく情報を集めるようにしましょう。

引き渡し日などの希望条件が叶えられるか相談する

空き家売却にあたって、できるだけ早く現金化したいといったこともあるでしょう。このようなケースに備え、特定の日程での引き渡しや支払いが可能か、事前に確認することが大切です。
全ての要望を叶えることは難しいですが、ある程度柔軟な対応が可能な業者であれば、信頼性が高いと考えられます。

査定の透明性や説明の丁寧さをチェックする

査定価格の根拠や、各取引の説明に不明瞭な点がないかも重要なポイントです。
一部には、物件を不当に買い叩いたり、契約内容を故意に曖昧にして不利な条件を押しつけたりする悪質な買取業者も存在します。取引中の不明点は、納得できるまで質問するようにしましょう。このような場合に真摯に答えてくれる業者であれば、安心して買取を任せられます。

不明点や疑問に迅速に対応してくれるか確認する

問い合わせへの迅速な対応ができるかも、買取業者の信頼性を測る指標の一つと言えます。
前項の「査定の透明性や説明の丁寧さ」と併せて、対応の速さも確認するようにしましょう。一般的な業者であれば、遅くとも1週間以内には回答できるケースがほとんどです。
また、すぐの回答が難しい場合も、確認に要するおおよその時間を伝えてくれる業者であれば問題ないでしょう。このようなレスポンスの速さも考慮した上で、買取業者を選ぶことが大切です。

空き家を売却する際に買取業者を利用する際の注意点

空き家売却に買取業者を利用する場合は、以下の3つの点に注意しましょう。

• 仲介よりも買取価格が低くなる可能性がある
• 契約内容を十分に確認する
• 業者の信頼性を確認する

買取には、仲介にはないデメリットもあります。
メリット・デメリットを押さえたうえで買取業者の利用を検討することが重要です。

仲介よりも買取価格が低くなる可能性がある

一般的に、買取での売却価格は仲介取引による売却価格の7割程度と言われています。
物件の瑕疵リスクや、買取後のリフォームなどにかかる費用分をあらかじめ買取価格から差し引くためです。
買取はスピーディーで手間のかからない売却がメリットである一方、売却価格に関しては仲介に劣りやすい点がデメリットと言えるでしょう。状態が良好だったり、立地条件が優れていたりする物件は、空き家でも一定の需要が見込まれます。したがって、買取ではなく仲介で売却した方がより高く売れる可能性がある点に注意が必要です。

契約内容を十分に確認する

売却を進める前に、契約内容をよく確認することが大切です。
特に売主にとって不利な条件は、故意に曖昧に表現されていたり、枠外に小さく記載されていることも少なくありません。必ず契約書の隅々まで目を通すようにしましょう。
また、買取は一般的に契約不適合責任が免除される取引ですが、すべての契約で免責されるとは限りません売却後の責任範囲や、追加費用発生の有無については特に注意が必要です。

業者の信頼性を確認する

買取を依頼する業者が信頼できるかどうかは、口コミと問い合わせ時の対応から確認できます。
インターネット上の口コミや評判では、極端な高評価や、プロモーションのような文体のものは”サクラ”の可能性が高いでしょう。
また、コメントなしの低評価や感情的な側面の目立つレビューは、悪意のあるものであったり、投稿者の主観に偏ったものである可能性があります。
したがって、業者の評判をチェックする場合は、高評価・低評価ともになるべく具体的で客観性の高いものを参考にするとよいでしょう。
さらに、自分で実際に業者に問い合わせてみることも大切です。問合せに対して丁寧かつ明快な返答をする業者であれば、信頼性が高いと言えます。

空き家の買取価格を高くするためのポイント

空き家の買取価格を高くするには、以下の3つのポイントに留意しましょう。

• 物件の清掃や簡易な修繕を行う
• 空き家のあるエリアを得意とする買取業者に依頼する
• 買取再販の実績が豊富な買取業者に依頼する

古い空き家でも、少しの手間と工夫で高く売れる可能性があります。

物件の清掃や簡易な修繕を行う

一般的に、手つかずで荒れた物件よりも、最低限の手入れが行き届いた清潔な物件の方が印象が良く、買取価格も上がりやすいものです。したがって、空き家の売却活動を始める前に、敷地・家屋内の清掃や、簡単な修繕を済ませておくとよいでしょう。
ただし、大規模なリフォームを行ってしまうと、施工後の物件が買取業者の活用目的やニーズから外れてしまう可能性があるため、おすすめしません。目立つ傷や穴、雨漏り部分の補修などに留めておくことが大切です。

空き家のあるエリアを得意とする買取業者に依頼する

買取業者の中には、特定のエリアに強みを持つものも少なくありません。たとえば、関西エリアに空き家を所有している場合、全国展開している業者よりも関西エリアに特化した業者に依頼した方が適正な評価を期待できます。
地域密着型の業者は、そのエリアならではのニーズや特性に通じ、独自のネットワークを持っている可能性が高いからです。したがって、より高価格での買取を希望する場合は、空き家のあるエリアを得意とする買取業者への依頼をおすすめします。

買取再販の実績が豊富な買取業者に依頼する

買取再販の実績が豊富な業者は、他の業者よりも高い買取価格を提示できる可能性があります。
「買取再販」とは、買い取った中古物件に付加価値をつけて再販売するビジネスモデルのことで、通常の買取との違いは”最終的な対象顧客”です。通常の買取では、買主は不動産会社となり、売却後は各業者のノウハウに基づいて物件が活用されます。
一方、買取再販では、不動産会社が買い取った物件を自社でリフォーム・リノベーションした上で、最終的に一般顧客に販売することを目的としています。そのため、再販時の需要を見込んだ高い査定額を提示できるのです。

まとめ

空き家売却において、不動産買取は迅速かつスムーズな取引が可能であり、リフォームや契約不適合責任の免除といったメリットが魅力です。特に、古い物件や立地条件の厳しい空き家を所有している場合は有力な選択肢となるでしょう。地域特化型の業者や買取再販の実績を持つ業者を選ぶことで、より高い価格での買取も期待できます。
空き家売却を成功させるためには、業者選びが重要です。信頼できる買取業者を見極め、納得のいく条件で取引を進めることが、より満足度の高い売却につながると言えるでしょう。

このびはJR西日本グループの不動産買取再販サービス

「このび」は、JR西日本グループが提供する不動産買取再販サービスです。

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