買ってはいけない中古物件とは?見分け方や失敗しないための注意点と対策

家を購入する際の選択肢に中古物件があります。

中古物件は新築に比較して価格の安さなどの魅力がありますが、安易に購入すると築年数が古いなどのデメリットから失敗しやすくなります。

中古物件の購入で失敗しないためには、買ってはいけない中古物件の見分け方を理解しておくことが重要です。

この記事では、買ってはいけない中古物件の特徴やリスク・見分け方や対策について分かりやすく解説します。

買ってはいけない中古物件の特徴とは?

以下のような中古物件は、あまりおすすめできません。

  • 立地が悪く将来的な資産価値が低い物件
  • 耐震基準を満たしていない古い物件
  • 管理状態がわるく修繕履歴が不明な物件

立地が悪く将来的な資産価値が低い物件

立地の悪い中古物件は、日々の生活に不便を感じやすいだけでなく、将来的にも不利になりやすいというデメリットがあります。

立地の悪い物件は、将来的に値上がりすることは期待できず、むしろ値下がりする可能性が高いでしょう。

建物は築年数で資産価値が低下しますが、土地は経年では資産価値は低下しません。

しかし、立地が悪いことで土地の価値も減少すると、将来的な資産価値が大きく落ちる恐れがあります。

資産価値が下がったとしても住む分には問題ないでしょう。

ただし、将来売却を考えているなら資産価値が大きく低下することで、売却が難しくなります。

売却せずに子や孫に相続させる場合でも、立地の悪い物件は相続人が実際に相続した後にうまく活用できず、かえって負担になる恐れもあるでしょう。

耐震基準を満たしていない古い物件

現行の耐震基準は、1981年6月1日以降の「新耐震基準」、より厳密に言えば2000年に改正・施行された「2000年基準」とも呼ばれる基準です。

1891年5月31日以前の耐震基準は「旧耐震基準」となり、現行の基準は満たしていません。

現行の基準を満たしていないからといって違法ではなく、即倒壊するというわけでもありません。

しかし、新耐震基準に比較すると地震による倒壊のリスクは高くなります。

また、旧耐震基準の物件は、住宅ローン審査や住宅ローン控除などで不利になりやすい点にも注意が必要です。

旧耐震基準であっても、耐震リフォームなどで現行の耐震基準を満たしているケースもあります。

耐震診断を実施する・リフォーム履歴をチェックするなど、耐震性についても確認したうえで検討するようにしましょう。

管理状態が悪く修繕履歴が不明な物件

管理状態が悪い家も購入時に修繕費用が高額になったり、購入後にすぐに修繕が必要になったりすることがある点に注意が必要です。

修繕履歴が不明な場合も、前回の修繕がいつ・どこを行ったのか分からないため、購入時に修繕費用が高額になってくる可能性が高いでしょう。

特に、以下のような不具合がある建物は安全の面でもおすすめできません。

  • シロアリ被害がある
  • 雨漏りの跡がある
  • 建物が傾いている
  • 外壁などの亀裂がある

構造部分の不具合は安全性に大きく関わってくるうえ、修繕するにしても大掛かりになります。

また、見た目にはきれいな物件でも内部が劣化している可能性も十分あるので、住宅診断などで目に見えない部分まで確認することをおすすめします。

中古物件の見分け方:内見時に確認すべきポイント

購入前に物件を確認する内見は、買ってはいけない中古物件かを見分ける重要な機会です。

ここでは、内見時に確認すべきポイントとして、以下の3つを解説します。

  • 外壁や屋根の劣化状況を確認する
  • 水回りや配管の老朽化をチェックする
  • 周辺環境や騒音などの生活環境を確認する

外壁や屋根の劣化状態を確認する

外壁や屋根は中古物件の耐久性に大きく関わってきます。

ひび割れがある・腐食している・傾きがある物件は、内部まで劣化が進んでいる恐れもあるのでおすすめできません。

状態のチェックだけでなくメンテナンス履歴までチェックして、管理状況を確認することも大切です。

家の傾きについては、外観だけでなく建物内部の床の状況やドアや窓がスムーズに開閉できるかなどもチェックするとよいでしょう。

水回りや配管の老朽化をチェックする

配管の劣化が進むと水漏れなどの不具合が生じやすくなるので、交換が必要です。

事前に、配管の老朽化をチェックしておくことで交換の時期や費用の検討がしやすくなります。

配管をチェックする場合は、露出部分など目に見える場所だけでなく、配管の通っているあたりに水漏れや結露により水シミがないかまでチェックするようにしましょう。

また、配管の交換履歴なども確認することが大切です。

周辺環境や騒音などの生活環境を確認する

建物自体だけでなく、周辺環境も生活するうえでは重要なポイントです。

以下のような物件は、慎重に検討することをおすすめします。

  • 治安が良くない
  • 周囲に空き家が多い
  • 騒音やゴミトラブルがある
  • 日当たりや風通しが悪い
  • 災害リスクが高い

治安の悪さや災害リスクの高さは、安全に生活するうえで問題となってきます。

また、日当たりや騒音といった生活環境の悪さは、住んでいてストレスになりかねません。

空き家が周囲に多いエリアも、将来的な人口減少が予測され行政サービスなどが受けにくくなる恐れがあるでしょう。

周辺環境をチェックする際は、可能であれば時間帯を変えて複数回チェックすると購入後の失敗を防ぎやすくなります。

物件を一度購入すると簡単に次に引っ越しとはできないため、安心して長く・快適に生活できる環境かは入念にチェックすることが重要です。

買ってはいけない中古物件のリスクとは?

買ってはいけない中古物件を購入するとどのようなリスクがあるのでしょうか?

ここでは、買ってはいけない中古物件の抱えるリスクとして、以下の3つを解説します。

  • 修繕費が多額にかかる可能性がある
  • 資産価値が下がりやすく売却が難しい
  • 住環境が悪く生活の質が低下する

修繕費が多額にかかる可能性がある

状態が悪い中古物件を購入すると、住むための修繕が必要です。

構造部分が劣化している・耐震リフォームが必要・修繕が大規模になるといったケースでは、修繕費用も100万円以上かかってくるでしょう。

中古物件の魅力は価格の安さです。

購入価格を抑えた分をリフォームや修繕に回しやすいとはいえ、あまりに修繕費用が高額になるとトータルの費用ではそれほどお得にならないケースもあるでしょう。

中古物件を購入する際には、修繕費用まで考慮して資金計画を立て検討することが大切です。

資産価値が下がりやすく売却が難しい

資産価値の下がりやすい物件は、将来の売却時に不利になりやすい点に注意が必要です。

売却時に資産価値が大きく下がっていることで以下のようなデメリットが生じます。

  • 住宅ローンが完済できない
  • 売却損が出る
  • 買い手がつかない

住宅ローンを組んでいる場合、返済が済んだ分よりも資産価値が大きく減少するとオーバーローンになり売却金だけでは住宅ローンの完済が難しくなるでしょう。

その場合は、自己資金や住み替えローンなどで補填する必要があります。

また、なんとか売却できても損失が出てしまう、そもそも買い手がつかないといった可能性もあります。

将来、住み替えを目的とした売却を検討している場合は、購入の段階で将来の資産価値まで見越して立地や建物を選ぶようにしましょう。

住環境が悪く生活の質が低下する

建物の劣化が激しく状態が悪いと、住み心地にも大きく影響します。

雨漏りによるカビなどは、健康にも悪影響になってくるでしょう。

また、周辺環境に騒音などのトラブルがあるといったケースでも、快適に生活するのが難しくなります。

特に、建物の問題ならリフォームなどで改善できても、周辺環境は自分の努力ではどうにもならないケースも少なくありません。

たとえちょっとしたストレスであっても、毎日の生活で蓄積すると生活の質の大きな低下につながるものです。

中古物件購入で失敗しないためのポイント・対策

ここでは、中古物件購入で失敗しないためのポイント・対策として以下の3つを紹介します。

  • 耐震診断やインスペクションを依頼する
  • リフォーム費用を考慮して予算を立てる
  • 物件の履歴や管理状況を確認する

耐震診断やインスペクションを依頼する

耐震性に不安がある場合は、耐震診断を行うことをおすすめします。

耐震診断とは、認定を受けたプロが建物の耐震性能をチェックする調査です。

耐震診断を受けることで、その家の正確な耐震性が分かるので、安全性や耐震補強の必要性が分かりやすくなります。

また、耐震性だけでなく全体的にチェックが必要な場合は、インスペクションも検討するとよいでしょう。

インスペクションとは、プロによる住宅診断のことです。

基礎や天井・構造など細かく家をチェックし、安全性や劣化状況を確認してくれるので、より安心して家を購入できます。

ただし、インスペクションは耐震性能に特化している訳ではないので、家の耐震性にも不安がある場合は、耐震診断も併せて行うことをお勧めします。

リフォーム費用を考慮して予算を立てる

中古物件では、リフォームが必要なケースは少なくありません。

そのため、物件の価格だけでなくリフォーム費用まで含めて予算を立てておくことが重要です。

リフォーム費用については、リフォームの箇所や依頼先などによっても額が大きく変わってくるので、購入時にリフォームが必要な箇所をしっかり調べておく、見積もりを取るようにしましょう。

リフォーム費用をかけたくないなら、買取再販物件がおすすめです。

買取再販物件とは、買取業者が購入しリフォームまでして売られている物件のことを言います。

買取業者が建物の状態をチェックし必要なリフォームを施しているので、購入時にリフォームは必要ありません。

リフォームなしの中古物件を購入するよりも費用がかかりますが、リフォーム費用が必要ないのでトータルではお得になる可能性も十分あります。

リフォーム費用まで含まれた価格で購入できるので、別途リフォーム費用を考慮する必要もないので予算計画も立てやすいでしょう。

物件の履歴や管理状況を確認する

検討している中古物件のそれまでの売買履歴や管理履歴はしっかり確認することが大切です。

建物は定期的にメンテナンスが必要なため、前回の履歴があれば次の修繕計画が立てやすくなります。

また、それまでの管理状況が適切な物件なら安心して購入しやすくなるものです。

反対に、管理状況の履歴が分からない物件はあまりおすすめできません。

管理の履歴などは売主や不動産会社に確認するとよいでしょう。

まとめ:買ってはいけない中古物件の見分け方と注意点

中古物件は新築よりも価格が低いとはいえ、大きな買い物です。

失敗してしまうと、資金的にも生活的にも大きなダメージとなるため、物件選びは慎重に行う必要があります。

この記事で紹介した買ってはいけない物件の見極め方を参考に、安心して長く生活できる中古物件を選べるようにしてください。

このびはJR西日本グループの不動産買取再販サービス

このびでは、地域で大切に使われてきた家を買取、新しい形で次の家族にバトンタッチするお手伝いをしています。

中古物件の売却を検討しているなら、このびにお気軽にご相談ください。

本記事の監修

戸建買取再販事業部 事業部長森一也

鉄道を通じて地域の発展に貢献したいとの思いから、JR西日本に入社後、鉄道電気設備の維持・管理業務に携わる。
鉄道だけでなく幅広く地域の発展に貢献したいとの想いから、不動産の買取再販を行うこのびに参画。
鉄道業務で培った高い安全性・信頼性を自身の価値観とし、お客様との信頼関係構築を第一に、一人ひとりに寄り添った提案をすることを大切にしている。
このびでは営業・リフォーム・販売の経験を持ち、現在は事業統括・推進を行っている。
「このび」を通じてお客様に豊かな生活を提供することで、地域の発展に貢献したいと考えている。
子育て真っ盛りの1児の父。趣味はキャンプ。

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